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サラリーマンを辞めてから3回目のクリスマスを迎えた。アラフィフで劇的に変化した生活スタイル。

Writer's picture: haruukjpharuukjp


私が40代の頃、未来はひたすら続く一本道のように見えていた。朝の通勤電車に揺られ、会社のデスクに座り、目の前に積み上がった書類に向かう。定年退職まであと20年近く、まだまだ働き続けるつもりでいた。そんな風に思っていたが、人生はそう簡単にはいかないものだ。


50代に差しかかった頃、私は会社を去ることになった。それは決して希望に満ちた選択ではなかった。2022年の晩秋、日が短くなり、冷たい風が街を吹き抜ける頃だった。そして、サラリーマンとして過ごした最後の年を終わりに近づき、迎えた初めての無職のクリスマス。その時、私は静かな気持ちで一年を振り返り、「まあ、今はただ休もう」と思った。


しかし、2023年になると、そんなのんびりした気持ちではいられなかった。無職のまま年末には2回目のクリスマスを迎えるのはさすがにまずい、と自分に言い聞かせた。そして夏には、「前職にこだわる必要はない」と心に決め、個人事業主として新しい挑戦を始めた。


最初は不安だらけだった。果たしてやっていけるのだろうか?でも年末が近づくにつれ、少しずつ軌道に乗り始めた。気づけば生活保護を受けずに家族を養えるようになった。しかし2023年のクリスマスは質素に家族だけでプレゼント交換もなく静かに迎えた。


そして今年、2024年のクリスマスには、家族にプレゼントを買えるくらいの余裕が生まれていた。その事実に、私はささやかながら誇りを感じていた。


サラリーマンだった頃、私の時間はほとんど会社のために費やされていた。しかし、今は違う。自営業という働き方は、時間の自由を手に入れることを意味している。仕事の合間に好きなことを学び、趣味を探す余裕さえ生まれた。


もし60歳までサラリーマンとして突っ走り、すべての時間を仕事に費やしていたとしたら、定年後に「自分は一体何をしたいのか?」と途方に暮れていただろう。けれども今、この転機を使って、人生の新たな章を自ら開くことができている。


以前は、会社という枠組みの中での人間関係がすべてだった。毎日顔を合わせるのは同僚や上司ばかり。しかし、今はその枠を超えて、様々な背景を持つ人々と交流を深めることができる。それは、人生の豊かさを再発見するプロセスでもある。

アラフィフを「人生の転換期」と捉えるならば、サラリーマンを辞めたことは、結果的に私にとって良い選択だったのかもしれない。


2024年のクリスマスには、私は家族とともに健康で、穏やかで、優雅な時間を過ごしたいと願っている。その日は、これまでの道のりを振り返りつつ、これからの可能性を感じる日になるだろう。


人生の転換点をどう活かすか。それは、誰にとっても簡単な問いではない。でも、立ち止まって考え、少しずつ前に進むこと。それが、自分らしい未来を作る第一歩なのだと思う。

そして私は、まだまだこれから長い道を歩いていくつもりでいる。


文:はる『ロンドンでの失職、生き残りを綴ったブログ。小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。転身開始から750日目を迎えた。(リンク⇨749日目の記事)』


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