子供が夜更かしをしないと. . .
- haruukjp
- Apr 22
- 3 min read

10代の睡眠について、最近気になる研究結果を読んだ。それによると、夜早くに寝て十分な睡眠を取っているティーンエイジャーは、そうでない子たちに比べて、より頭が冴え、脳の働きが良好である可能性が高いという。つまり、よく眠る子どもは、よく考えることができるらしい。なんだか当たり前のようで、でも見落としがちな事実だ。
我が家にも10代の子どもたちがいる。子育てを始めた頃から、睡眠はできるだけ大切にしてきた。今では、彼らは一晩に9時間から10時間くらいは眠っている。私としては、それはちょっとした誇りでもある。だけど、スクリーン使用――この問題は、まるで砂浜に紛れた細かいガラス片のように、日常に溶け込んでいる。
夜、彼らはタブレットで読書をしたり、語学アプリでフランス語を練習したり、時には静かなオーディオブックを聴いたりしている。もちろん、それ自体が悪いわけではない。耳から入る情報は、むしろリラックスに繋がることもある。でも気がつけば、ブルーライトの光が顔を照らしていて、眠りを遠ざけている。
私自身もそうだ。ベッドに入って、スマートフォンを手に取り、ニュースを眺めたり、メッセージを返したりしている。まるで夜という時間が、なにかしらの「確認」を求めてくるかのように。だけど、そうしているところを子どもたちが見たとしたら? 彼らに「夜はスクリーンを閉じなさい」と言ったとしても、それはどこか空々しく響くだろう。
昔、自分が子どもだった頃のことを思い出す。夜遅く、テレビの前で両親と一緒に番組を見ていた。バラエティ番組の笑い声や、ニュースのキャスターの抑揚のある声。あの時間が嫌いではなかったけれど、結果として眠りが浅くなっていたのかもしれない。今になって思えば、あの頃の眠りと、今の子どもたちの眠りが地続きでつながっている気がする。
きっと、我々親がまずスクリーンを置き、深い眠りの時間へと身を委ねることが、子どもたちへの最高のメッセージになるのだろう。言葉ではなく、静かに画面を閉じる音で伝えられることもあるはずだ。
10代の脳を守るために、我々にできることは意外にシンプルだ。早くベッドに入り、眠る準備をする。それだけのことだ。でも、それが一番難しいのかもしれない。
文:はる『ロンドン発・アラフィフ父のリスタートライフ』
ロンドン在住、アラフィフ世代の父が綴る、暮らしと学びと再構築の日々。海外での子育て、キャリアの再設計、日常に潜む哲学的な気づき――ただ前を向いて、自分らしい「これから」を丁寧に築くためのライフログです。
家族との暮らしを大切にしながら、自分自身の軸も柔軟にアップデートしていく。その過程で見えてきた気づきや工夫を、同じように変化の中にいる誰かに届けられたらと思っています。ロンドンの空の下から発信中。
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