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お金がなくレゴを壊して遊ぶ人たち



アラフィフで小学生と中学生の子供を持つサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退社。その後の就職活動が難航中。無職生活151日目を迎えた。(リンク⇨150日目の記事


お金がなく、春休みだけどどこにも行けない子供たちは朝からずっと歌を歌っている。


歌も、普通の歌ではなく、ミュージカルの映画を観て、そのセリフとなる部分を携帯電話のアプリから流して、歌詞を紙にプリントアウトして、暗唱できるまで何度も歌っている。


その歌の長さは14分。ミュージカルの歌で、セリフも含んでいるので長いこと長いこと。


子供たちが、それを繰り返し何度も朝から歌っていると、一緒にいて聞いている方は頭がおかしくなる思い。


しかし、楽しそうに歌っている子供たちに、文句は言えない。


自分の部屋で子供たち2人でずっと何をしているのだろうと覗いてみると、歌を歌いながら、今まで買ったレゴを出してきて壊し始めていた。


昔、レゴを片づけた時に、部分的に壊して箱に詰めたため、ある一部は完成したままだったり、ある一部は完全に壊されたりしていた。


もう一度作り直すと言い出して、4、5歳ぐらいから買い出して、溜まったレゴを20体ぐらい大切にとっておいたので、それを全て引っ張り出してきた。


もう10年近く前になるものもあり、今では手に入らなレゴもある。


タブレットでアプリを開くと説明書を見ることができ、紙の説明書をなくしても問題ない。


そして、壊したレゴを再び作り上げていく。無くしたブロックに気づくとはそれを紙に書いてメモっておく。他のレゴを作っているときに見つける場合もあり、その時はメモったブロックは二重線で消し、チェックを入れる。


緻密な紛失ブロックのチェックが入り、埃の被った部分は綺麗に布で拭かれて、古いレゴがだんだんと蘇っていく。


春休みはいつも旅行に出掛けて2週間家を空けたことほとんどだった。しかし、今年は家でゆっくりできる時間があり、家の中にあるもので楽しみを見つける子供たちには感心した。


彼らが小さい時に作ったレゴは、誕生日や、クリスマスで大きなレゴの箱を抱えては喜んで、パパに手伝ってもらって2、3時間で作り上げ、数日飾ったら壊して箱に入れる。そしてまた次の誕生日やクリスマスではまた新しいレゴをもらう。しまったレゴは押入れの奥の方にしまってもう一生出てこないのかと思った。


この繰り返しで一つのレゴに気持ちがそれほど入っていなかった。


しかし、今回のレゴを2度楽しむ方法のような遊びを思いついて、成長した子供たちはレゴの良さが理解できるようになり、この春休みでもう一度自分の持っているレゴにご対面して楽しんでいる。


私もレゴ壊しに参加して子供たちがおもちゃに感謝するサポートができた。


今回見つけた意外な遊び方でこの春休みは乗り越えられそうだ。


(終)


〜はる〜


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