イギリスで会社を作ってみたら 〜静かなる個人事業主からLTDへの小さな進化〜
- haruukjp
- Apr 23
- 3 min read

2025年のある曇り空の朝、私はひとつの決断をした。それはイギリスで「Limited Company(有限会社)」を設立するという、どこか不思議な響きを持った冒険だった。少し躊躇いもあった。税務署のフォームやら、法人番号やら、未知の単語が並ぶ未来。でも、結果から言えば、実際にやってみたら、思ったよりもずっとシンプルだった。
ここでは、会社を設立するまでの流れや、バーチャルオフィスという現代的な選択肢、そして一人の日本人として海外でビジネスを始めることの意味を、静かに、しかし確実に書き残しておこうと思う。
LTDにして良かったこと
信頼性が上がる:法人名があるだけで、取引先や銀行の反応が変わるのは、ちょっと驚きだった。
節税の可能性:税率の話をすると途端に空気が乾くけれど、法人には個人とはまた違うルールがある。
事業の展開がしやすい:旅行、教育、メディア。異なるジャンルをひとつの傘の下で展開できるのは、やはり便利だ。
イギリスでの会社設立ステップ
1. 社名を決める
自分が好きなことと未来の余白を織り交ぜた名前をつける。
2. バーチャルオフィスを契約
自宅の住所を公開したくなかった私は、とあるロンドンのサービスを選んだ。£24/月。この値段で、法人登記の拠点が持てるなら悪くない。
3. Companies Houseで設立申請
オンラインでサクッとできる。£12。拍子抜けするほど簡単だった。
4. 銀行口座を開設
Tide、Revolut、Wiseのようなオンライン銀行が便利だ。手続きに必要な書類が揃っていれば、手間も少ない。
5. 会計ソフトの検討
FreeAgentかXero。どちらも悪くない。法人の会計にはちょっとしたリズムと、少しだけの勇気が必要だ。
最後に:会社をつくるということ
イギリスで会社を作るというのは、思っていたよりもずっと簡単だった。でも、それは単に手続きが楽だったという意味だけではない。自分の中で、何かが「ちゃんと始まる」という静かな確信が生まれたこと。それが大きかった。
これからは「Ltd」として、旅も教育も、そして書くことも、ひとつの物語のように紡いでいきたいと思う。
文:はる『ロンドン発・アラフィフ父のリスタートライフ』
ロンドン在住、アラフィフ世代の父が綴る、暮らしと学びと再構築の日々。海外での子育て、キャリアの再設計、日常に潜む哲学的な気づき――ただ前を向いて、自分らしい「これから」を丁寧に築くためのライフログです。
家族との暮らしを大切にしながら、自分自身の軸も柔軟にアップデートしていく。その過程で見えてきた気づきや工夫を、同じように変化の中にいる誰かに届けられたらと思っています。ロンドンの空の下から発信中。
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