アラフィフで小学生と中学生の子供を持つサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その後の就職活動もうまく行かず無職生活99日目を迎えた。(リンク⇨98日目の記事)
自分の中から、神頼みや、縁起を担ぐといった行為は、イギリスに来てからほぼ消滅していた。
しかし、宗教の勉強をして、この地で人々が昔から何を信じて、神頼みや縁起を担いで生きていたのかなどを理解し、教会に入るときなどは信者の気持ちが少し理解できるようになった。そして、聖堂を目の前にすると何か感じるような気もした。しかし、それ以上も以下もなく、特に自分に更なる特殊能力を身につけようとは思わなかった。
そんな私が訪れたパワースポットは2017年の夏。あれは友人と軽い気持ちでパワースポットに行こうという小旅行だった。車で3時間、ロンドンから西へ向かい、ストーンヘンジも越えてグラストンベリー・トーに来た。
グラストンベリーにはグラストンベリー修道院(Glastonbury Abbey): 7世紀に建てられた修道院跡で伝説的なキリスト教の聖地があったり、パワーストーン的なものとして知られるグラストンベリー・トーのクリスタル (Glastonbury Tor Crystals)があり、ショップで、さまざまな種類のクリスタルや宝石、石鹸やアロマオイル、タロットカードなどを販売されている。エネルギーワークやヒーリングなどを行う店舗や、瞑想やヨガなどのワークショップを開催する施設が多い。
また、グラストンベリーには、いくつかの湧水や泉があり、グラストンベリー修道院の敷地内にある「ウェリングトンズ・ウェル (Wellingtons Well)」は、中世には聖水として用いられていたとされ、現在でも多くの人々に親しまれている。スピリチュアルな場所として、自然を愛する人々や霊的な興味を持つ人々にとって、興味深いスポットとなっている。
その中で、私が注目したのはパワースポットと呼ばれる世界で最も有名な「グラストンベリー・トー」。トーとは、円錐形の石造物のことで、グラストンベリーの丘の上にそびえ立つ高さ約30メートルの建物。このトーは、中世には聖地とされ、またアーサー王伝説にも登場する場所として知られている。
不思議なパワーを持ちそうなこの建物に来ると、パワーを得て自分の人生をプラスに導いてくれるかもしれないと信じて訪れた。
しかし!
2017年夏にグラストンベリー・トーを訪れてから私の人生が一転、奈落の底へと落ちていった。
この5年半、今の失職も含め、毎年訪れる不幸(時期にブログで詳細は明らかにする)に私は耐えられなくなり、今回、自分なりにお祓い的要素も含めて、今までの悪運を背負ってこの地にそれを下ろしに来た。
5年間苦しめられた自分を嘲笑うかのように聳え立つ15メールのトーを目の前にしたときは「悔しい」の一言だった。
その8メートル四方で高さ15メートルの石造物の中に入ると屋根はなく天井は空へと突き抜けている。
私はそこを潜って空を見上げたとき、背負っている何かを下ろして放つ感覚になった。
神頼み、縁起を担ぐといった事はしない自分だったが、ひとまずここで一旦区切りがついたような気がした。
「何をそんなこと気にしてるんだ!(笑)」とか、「気持ちの問題でしょ、そんなの関係ないよ」と言えばそれまでだが、自分なりに5年間気になっていたあの日の思いを削除するためにとりあえずはここにもう一度訪れて気持ちが晴れたということは大切と受け止め、明日からポジティブに生きていく。
(終)
〜はる〜
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