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日本の恐ろしい現実 正社員収入中央値編 



小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。無職生活252日目を迎えた。(リンク⇨251日目の記事


私は2000年初頭の就職氷河期時代に日本で耐えられなくなってイギリスに来たわけだが、20年以上経った今、日本の正社員の実態が明らかになって、驚かされた。


学生の頃は怖いものなしで楽しかった30年前の1993年ごろ、正社員の収入の日本の中央値は550万円。それが30年たった今、中央値は374万円と下がっている。そしてその間、消費税が3%から10%へと上がり、ディズニーランドの入場料は4400円から8400円へと上がり、ドル円が100−110円だったのが、140−150円と円安になっている。


正社員の中央値をアメリカドルで比べると約5万2000ドル(1993年)から2万5000ドル(2023年)と、30年間で半分に減ってしまった。さらに最近の物価の上昇、今までの消費税の上昇を考えると肌感覚では、ここからさらに10−15%は収入が少なく感じられるだろう。


私が働いていたイギリスの日本の企業も、これだから元気がなくなってしまったのかもしれない。


ちなみにイギリスの1993年と2023年の正社員の中央値はアメリカドル基準で1万7000ドルと3万1000ドル。これをみると日本の1993年の5万2000ドルがかなりバブっていたのかもしれないとも言える。


イギリスで20年間働いて、昨年、日本へ本帰国となった友人に1年間日本で暮らしてみた感想を聞いてみると、その彼は「日本人、本当にお金がない」と周りの知人を見て、実態の様子を語っていた。


ロンドンから日本の地方へと移り住んだこの友人は、特に肌で感じるそうだ。


イギリスで10−15ポンドの支払いの飲み会も、日本の地方では渋々払うそうだ。ロンドンだったら安すぎで申し訳ないぐらいの額だが、日本の地方ではそれでも結構、美味しいものが食べられて、飲むことができるという。


日本は30年間のデフレのせい(おかげ?)で、安くて美味しいものが食べられる。そして、その間に外国人たちは日本人よりお金持ちになっていった。


私が大人になった頃の日本はデフレ、就職氷河期の真っ只中で、バブルを経験することはできなかった。そしてイギリスに来てサラリーマンとして働いて20年以上も働けたことは、デフレを逃れて、世界経済の成長の波に乗れてたのかと思えば、それはよしとしよう。


今は無職となり、次の波を探しているわけだが、就職活動には焦らず、じっくりと決断をしていきたい。


(終)


〜はる〜


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