4月から地球環境問題抗議活動過激派グループの活動が盛んになってきているロンドン。すでに1600人以上が逮捕されている。
その活動内容は、高速道路や主要道路に座り込んで車を動けなくさせ大渋滞を作ったり、街にあるアイコン的存在にペンキなどで色をつけてその様子をソーシャルメディアで拡散するといった方法。
道路で塞がれたドライバーたちは、人それぞれ、いろんな理由があり運転をしている。緊急事態で病院へ向かわなければならない人や、体の不自由な人を運んだり、子供を学校に行かせたりと。
一方で、環境問題抗議活動家たちは、車で使われるガソリンの二酸化炭素排出を減らすために車を止めようとしている。
我々の生活に車は切っても切れなくなった関係にある重要な手段で、それをいきなりやめようというのは難しくなっている。
道路の遮断だけではアピールが足らないと、今回、抗議活動家がターゲットにしたのが、ロンドンのナショナルギャラリーにあるゴッホのひまわりの絵。
ゴッホの「ひまわり」といえば誰もが写真で一度は見たことある世界でも有名な絵画である。その絵を傷つければ、世界的アピールへの絶好のチャンスと思ったのであろう。
抗議活動家たちはゴッホの「ひまわり」にトマトスープをぶちまけて座り込み環境問題抗議活動に挑んだのである。
大学を卒業した二人の女性がトマトスープをゴッホのひまわりにスープをぶちまけたわけだが、その一人は1週間ほど前に道路に座り込んで警察に連行されているのにも関わらず、また同じような活動で注目を浴びている。
幸いにもゴッホのひまわりの絵にはガラスカバーがかかっており、額縁が多少ダメージを受けたが、絵本体には影響はなかった。
ゴッホは生涯で7枚、ひまわりの絵を描いて、ロンドンにあるのは1888年の3つ目の作品。
ちなみに最後の7作目は日本人コレクターによって日本にあったが、第2次世界大戦のアメリカによる空襲で破壊された。
でもどうしてロンドンナショナルギャラリーのゴッホの「ひまわり」が攻撃されるのか?ゴッホの時代にオイルはそれほど環境破壊に関係なかったのでは?
これにはどうもナショナルギャラリーとビジネス的に手を組んでいるイベントオーガナイザーに問題があるのかもしれない。ナショナルギャラリーと石油大手会社BPが手を組んでイベントをよく行なっている。環境問題抗議活動家が嫌う石油ビジネスだ。
しかし、BPとのスポンサーシップの契約が2022年12月に切れ、2023年は延長しないとあるので、これもナショナルギャラリー側の環境問題抗議活動関連を懸念しての判断なのかもしれない。
しかし以前ナショナルギャラリーは、もう一つの石油会社大手シェルとも共同活動をしていたので、今後また石油会社が現れるかもしれない。どういった形でスポンサーを手にするのかはわからない。
我々は歴史的作品などを傷つけられると、そのインパクトが強く、心が痛む。環境問題抗議活動家の狙うところは人々に心理的ダメージでインパクトを与えることだ。
政治的に環境問題に対しては世界全体でその方向に舵をとり、いろいろと取り組んでいる。企業も環境問題に積極的であれば評価される時代になった。
すぐには結果は出ないが長い目で見て、過激な抗議活動をやめて、一緒に考えていってほしい。
(終)
〜はる〜
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