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イギリス新首相リズ・トラス氏が光熱費高騰を止める策って本当は危ないんじゃない?



歴代3人目のイギリス女性首相として注目を集め、スキャンダルで首相の座を降ろされたボリス・ジョンソン前首相に代わって稼働し始めたリズ・トラス首相が、就任早々始めた対応策が、光熱費高騰に制限を設けるといったことである。


ロシアのウクライナ侵攻で西側諸国がロシアへの制裁を加えたため、ロシアからの原油、天然ガスの供給が激減して、それぞれの価格が高騰している2022年。我々庶民がその悪影響を直に受け、年初は年間平均£1500程度光熱費が来月から年間平均£3500、そして来年4月には£6000以上まで上がると予想されている。


この光熱費急騰は、貧困層には電気・ガスの利用を控えさせ、寒い冬を乗り越えられない命の危険性もある。一方、経営者にとっては光熱費を賄うために、商品の価格を吊り上げて対処するしかない。これはインフレを後押しする。


人々の給料は不景気で上がる要素がなく、度重なる鉄道会社のストライキなどで、数十億ポンドと言われる経済的打撃をその都度受けている。


「じゃあ、上がり続ける光熱費は年間平均価格を£2500ぐらいで抑えてなんとかするから、足らない部分は国でなんとかすればいい」


トラス首相が掲げた案は、我々にとってはとてもわかりやすく、流血する傷口を塞ぐ意味では効果的なのかもしれない。しかし、これを実現するにはまず300億ポンド(約5兆円)が必要。そしてもし来年の4月に光熱費の各世帯の年間支払い価格平均が£6000に達すると、それを補うには1160億ポンド(約18兆円)が必要とも言われている。


これを補うためには国債を売らなければならない。そうすると金利の上昇が起きる。すでに2022年は金利上昇を容認しているイングランド中央銀行は、0金利政策から1.75%まで金利を引き上げている。さらに金利が上昇すると多くの住宅ローンの支払いを抱えているイギリス人たちにとっては痛手となる。国の借金を増やし、光熱費の高騰を抑えるものの、金利の上昇で毎月のローンの支払いが高騰では本末転倒である。


国債の価格が暴落する(金利上昇)すると、通貨も売られる可能性がある(金利上昇の場面では、通貨が買われる可能性もあるが。。)ため、通貨価格の下落で輸入品価格が高騰、そして輸入品に頼るスーパーに並ぶ商品価格の高騰へとつながり、これも我々庶民にとっては痛手となる。


新しい首相としてスタートしたトラス氏はいきなりの超難題に直面している。


トラス首相は日本銀行の金融緩和は日本の物価上昇を抑えてうまくコントロールしているという訳のわからない発言をした人であるだけに、本当に経済のことがわかっているのか心配である。おそらく今では有識者たちが周りを囲み、勉強会も含めて、彼女は学んでいると思うが、困ったらお金をばら撒くだけの政策を続けていてはスタグフレーション(インフレ+景気後退)は止まらない。


原子力発電所の拡大、ガス発掘方法の解禁など原油、天然ガス価格の高騰への対策も多少練っているようでそれは評価できる。


我々庶民として望んでいるのは、経済の発展による昇給、安定した燃料価格、医療技術の改善など。


新首相としてスタートしたトラス氏。新顔に国民が大いに期待することはいつの時代でも同じで、それに加えて、前代未聞のインフレに直面しているこの状況をどう打開するかへの期待も重なり、彼女への圧力は相当なものとなるだろう。


〜はる〜


(終)


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