イギリスでは鉄道会社による、1989年以来33年ぶりの大規模ストライキが行われようとしている。
予定だと来週6月21日(火)、23日(木)、25日(土)の3日間、全国の半分の電車が動かなくなる。そして、22日(水)、24(金)、26日(日)も多少影響があると言われている。全国13の鉄道会社が賃金交渉を理由にストライキを行う。
これに伴い、イギリスの各企業の在宅ワークを推奨や、コンサートイベントなどのキャンセルで、イギリスには再びロックダウンが到来する可能性がある。この3日間のイギリス経済への影響は9100万ポンド(約145億円)とも言われている。
しかし、このストライキには、おかしなところがある。
賃金交渉のストライキと聞くが、鉄道会社の社員の年収はそれほど悪くない。どのぐらいかというと、中央値で£44000(約700万円)であり、他の職業と比べると、看護婦が£31000、教師が£37000で、イギリス平均収入£26000と比べても、それよりは70%多くもらっている。そして、社員の3分の1は£50000(800万円)以上もらっている高給取りの職業だ。
しかも小売物価連動式になっていて、過去3年間は毎年3%程度の昇給と毎年£650程度(約10万円)の追加ボーナスが与えられていた。そして残業なし、手厚い年金、しっかりとした有給が確保されている。
そんなに恵まれた雇用形態なのに、なぜ賃金交渉による全国規模のストライキ?
納得がいかない。それだけ給料がもらえて働けて、自分で選んだ職業であれば、誇りを持って働いてほしい。
引き続き労働組合との交渉は続き、ストライキを回避する動きはあるようだが、そう簡単に賃金も上げられないだろうから、まずはストライキがあるということを前提で、我々、鉄道利用者は準備しなければならない。幸いなのか(?)、コロナによる在宅ワーク浸透で、会社員にとっては鉄道の混雑を避けることができる時代である。
既にイギリスの会社では来週は可能な限り在宅ワークを実施させようとしているところが多い。
空港に向かう鉄道利用者にも影響があるので、各自、それぞれの沿線を確認していただきたい。タクシーやバスの激混みは避けられないので、2、3時間の余裕を持って空港への移動をお勧めする。
〜はる〜
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