やっぱり日本に住みたい
- haruukjp
- Jun 2
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人生も折り返し地点を過ぎ、気がつけば、半世紀生きてきた自分の人生の半分をイギリスで過ごしていたことに気づく。
今回、4年ぶりに日本へ帰国して、真っ先に感じたのは、「やっぱり自分の家族も、友人も、日本にいるんだな」という、しみじみとした実感だった。
20代、何もかも自分でやってやると決めて渡ったイギリス
20代の頃、私は「自分でできる」と信じてイギリスに渡った。言葉も文化も違う場所で、ひとり暮らしを始め、試行錯誤しながら必死に生活の基盤を築いた。
やがて家族ができ、子どもたちはすっかりイギリスの文化の中で育ち、今ではすっかり“イギリス人”として、それぞれの道を歩み始めている。
私も、そんな家族を支えるために、まだしばらくはイギリスにいようと覚悟を決めている。
でも、年齢を重ねて「人生の後半」に差しかかってくると、不思議と日本で過ごす時間の重みが変わってきた。
家族と過ごす、何気ないけれどかけがえのない時間
幸いなことに、両親はまだ元気で、テニスをしたり、身の回りのことも自分たちでこなしている。「面倒を見なきゃ」という状況ではないけれど、今こうして元気な姿を見られること自体が、すでに何よりの贈り物なのだと気づかされた。
兄の家族、すっかり大人になった姪たちとも再会した。幼い頃に面倒を見ていた子どもが、今では一緒にお酒を飲むような関係に。時間の流れを感じつつも、その繋がりの尊さに胸が熱くなった。
旧友との再会が教えてくれたこと
今回の帰国では、中学・高校・大学時代の友人たちとも会えた。会えばすぐに、まるで30年以上の時間なんてなかったかのように、あの頃と同じようなテンポとノリで会話が始まる。懐かしさと嬉しさと少しの切なさが入り混じった、そんな時間。
やっぱり私は、こういう関係性の中にいると、居心地が良いと心から思った。
イギリスでは、両親も兄弟も親戚もいない。頼れるのは自分が作った家族だけ。もちろんそれも大切な存在だけれど、人生をまるごと語れるような旧友の存在は、イギリスには少ない。
これからの「日本との距離」
今回の帰国を経て、ふと思うようになった。
「旅行できる体力があるのは、あと30年くらいだろうか。」「その間に日本に帰れるのは、あと10回? それとも、もっと少ないかもしれない。」
時間には限りがある。だからこそ、日本に帰る頻度をもっと増やしたいと思うようになった。
そのために、今の自分の仕事やビジネスをしっかりと安定させて、「毎年、日本に帰れる生活」を目指したいと思っている。
最後に
今回の帰国では、「また10年後になるかもしれない」と思いながらも、できるだけ多くの人に会った。会えてよかったと思える人たちに会えた。
この先も、健康に気をつけながら、日本とイギリス、両方の国に大切な人を持つ人生を歩んでいきたい。「やっぱり自分は日本人なんだな」と、しみじみ感じた2025年の春。
文:はる『ロンドン発・アラフィフ父のリスタートライフ』
ロンドン在住、アラフィフ世代の父が綴る、暮らしと学びと再構築の日々。海外での子育て、キャリアの再設計、日常に潜む哲学的な気づき――ただ前を向いて、自分らしい「これから」を丁寧に築くためのライフログです。
家族との暮らしを大切にしながら、自分自身の軸も柔軟にアップデートしていく。その過程で見えてきた気づきや工夫を、同じように変化の中にいる誰かに届けられたらと思っています。ロンドンの空の下から発信中。
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