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  • Writer's pictureharuukjp

日本へ帰れなかった人たち

先週まで西欧諸国はイースターホリデーの長期休暇で、それぞれがヨーロッパ旅行やイギリス国内旅行を楽しんだ。


イギリスに住む日本人家族はコロナパンデミック開始の2020年初めから日本に帰ってないという人がほとんどで、今回、ロックダウン、コロナ規制が解除されてからの久しぶりの自由な休暇を取ることができ、日本帰国を決定した人が周りで多く見られた。


ロシアのウクライナ侵攻でロシア上空経由の航空会社がアラスカ経由に変更して、通常12時間かかる渡航が16時間へとなっているのはすでに有名な話だ。


そんな渡航条件の中、ドイツのフランクフルト経由で日本上陸を試みたある母親の話。


4月2日のロンドン出発に向けてコロナ対策をしっかりしようと出発1週間前から人との接触は避け、出発前のPCR検査では無事子供3人と一緒に陰性が出た。


めでたくフランクフルト行きの飛行機に乗ったのだが、その時はヨーロッパに寒波が来ていて雪が降っていた。


その飛行機は雪のため遅れて出発。フランクフルトでの東京行き便の乗り継ぎにぎりぎり間に合うぐらいだった。


途中の機内では、添乗員が「多少遅れても、東京行きの飛行機は待っててくれるから大丈夫ですよ」と心配している母親を勇気づけてくれた。


そしてフランクフルト空港のトランジットで着陸後に急いで駆け足で乗り継ぎの飛行機へと向かう。


空港内の掲示板の画面には既にフライトの名前が消えていた。


そして、母親の案の定、東京行きのフライトはデッキを離れて離陸態勢に入るところだった。


力尽きた母親は、同じ便を逃したカップル2人と同情しあった。


結局、東京行きの飛行機を逃した飛行機の運賃代は戻らず次の便を探すことになる。


次の便は明日の夜。早速チケットを購入、一泊をフランクフルトで過ごす。


ここで母親は判断を迫られた。空港内に雑魚寝するか、空港外に出てホテルに泊まるかである。


3人の子供たちは精神的に落ち込んで疲労が溜まり空港に雑魚寝の余裕はないと母親が判断して、フランクフルト市内のホテルに泊まることとなった。


そして次の日、東京行きの航空会社から言われたのは、フランクフルト空港外に出たので新たにPCR検査が必要とのこと。


母親は空港内のクイックのPCRを高い値段で家族4人分を予約した。


そして検査を受け、来た結果が、なんと、子供の1人が陽性!


この結果、自動的に東京行きの飛行機は乗れなくなった。


コロナにかからないようにロンドンでは1週間前から気をつけてきて無事陰性が出たのにフランクフルト空港への到着が遅れたせいで日本行きを逃し、市内に宿泊することとなり、そこでコロナにかかってしまい日本行きが全てキャンセル。


なんて悲惨な。


経済的にも大打撃を受けたこの家族。本当に可哀想でならない。


コロナの渡航規制の怖いところを見た瞬間であった。


〜はる〜


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